房総半島の南部、千葉県最高峰の愛宕 (あたご)山の麓にある大山千枚田は、都心から東京湾アクアラインを使えば2時間弱で行ける「東京から一番近い棚田」としてマスコミにも多数登場し、訪問者は年間3万人を超えるといわれます。溜め池や用水路などの水利施設が全くなく天水(雨水)だけで耕作しており全国でもほかに例がありません。案内板が立つ見晴らし台を挟んだ西側は野外劇場の観客席のような階段状になっています。曲線の畦に縁取られたほぼ同じ大きさの細長い棚田が横たわり、その数が30段近くに及ぶ景色はこの棚田のハイライトです。関東タンポポやサンショウウオなどの絶滅危惧種もここでは普通に見られます。保水力のある強粘土質の土で作るお米は長狭(ながさ)米と呼ばれ甘みと粘りが強く日本人好みで、明治天皇の大嘗祭(だいじょうさい)に献上した歴史もあります。棚田を見下ろす小さな丘の上に休憩もできる交流施設「棚田倶楽部」があり、先進的な保全活動が行われています。
TANADAS掲載地
棚田オーナー制度
会 費:30,000円/1口(1年間) 100㎡
作業内容:田植え5月、草刈り6月、草刈り8月、稲刈り9月、脱穀9月 ※その他収穫祭など年7回程の作業
参加条件:田んぼへ足を入れて稲を作る意欲があること。自然と付き合う勇気を持っていること
作業特典:収穫高全部(平均40kg程度・玄米)
※田の広さにより金額が変わります
※4万円/1口…定量60kg・玄米・野菜など 大山千枚田保存会
特産品
長狭米、イセエビ、房州ひじき、のりなど(道の駅「鴨川市オーシャンパーク」、「みんなみの里」にて販売)
周辺情報
レストラン「ごんべい」(棚田米のごはんや地域に根ざした料理が味わえる)。大山不動尊・高蔵神社(波の伊八の彫刻、境内からは鴨川市街、太平洋まで一望できる)
宿泊
大山青少年研修センターや農家民泊有り。問合わは保存会へ
ライトアップ
毎年10月末:ライトアップ「棚田の夜祭り」
基本情報
所在地 | 千葉県鴨川市釜沼 |
枚数 | 375枚 |
耕作面積 | 3.2ha |
耕作率 | 99% |
標高範囲 | 200m |
平均勾配 | 1/5 |
法面の構造 | 土坡 |
開発起源 | 江戸時代 |
水源 | ほぼ天水 |
選定 | 日本の棚田百選、千葉県名勝、つなぐ棚田遺産 |
保全団体 | 有(NPO法人大山千枚田保存会) |
棚田オーナー制度 | 有 |
駐車場 | 有 |
お手洗 | 有 |
アクセス
↑↑↑ 航空写真に切り替えると棚田の全景を見れますよ!公共交通 | JR外房線安房鴨川駅より平塚本郷行き、または富津市の東京湾フェリー金谷港より亀田病院行きバス、「釜沼」バス停下車、案内板に沿って徒歩20分 |
自動車 | 館山自動車道鋸南保田ICより長狭街道(県道34号線)を鴨川方面に14㎞。「釜沼」バス停先右折約1・4㎞ |
お問合せ
NPO法人大山千枚田保存会:tel. 04-7099-9050 :http://www.senmaida.com/
鴨川市観光協会:tel. 04-7092-0086
鴨川市観光サイト「カモ旅」:http://www.kamotabi.jp/