奥出雲地域は千数百年にわたり砂鉄を採り、炭を焼き、そして“たたら”を吹き続けてきました。大地を切り崩し自然の恵みである砂鉄を採取した跡地は棚田に変え、農業基盤としてきました。また、山林資源は無秩序な伐採を避け、たたら製鉄が永続操業できるよう約 30年周期で輪伐しながら保全するなど、自然と共生し、持続可能な産業を生み出してきました。
棚田は、西日本に多い一般的な石積みの棚田とは異なり、一段が高く石垣もなく、一枚の棚田の大きさも平均13 aと、圃場整備を行ったように見える大区画が特徴。灌漑用水は山一つ隔てた金川水系から導いており、約 3 ㎞にわたり山中を這うように導水し、溜め池も設けるなど、資本力を持って計画的に工事がなされた。当時の土木技術の高さを知ることができます。
2014年3月に「奥出雲たた中ら製鉄及び棚田の文化的景観」として、中国地方で初めて国の重要文化的景観に選定されています。
TANADAS掲載地
特産品
仁多米、奥出雲和牛、椎茸、雲州そろばん(国の伝統的工芸品に指定)、刃物など
周辺情報
国の重要文化的景観に選ばれた町内7地域1563 haを中心に、歴史資料館、道の駅が多数。映画「砂の器」の記念碑など(奥出雲町公式観光ガイドを参照)
宿泊・温泉
町内に温泉、宿泊施設あり(奥出雲町公式観光ガイドを参照)
基本情報
所在地 | 島根県奥出雲町(馬木地区大原) |
枚数 | 38枚 |
耕作面積 | 4.9ha |
耕作率 | 100% |
標高範囲 | 500 ~ 530m |
平均勾配 | 1/10 |
法面の構造 | 土坡 |
開発起源 | 江戸時代(1862年) |
水源 | 金川水系の溜め池(女犬谷池) |
選定 | 日本の棚田百選、重要文化的景観 |
保全団体 | 大原新田棚田保全管理委員会 |
棚田オーナー制度 | 無 |
駐車場 | 有 |
お手洗 | 無 |
アクセス
↑↑↑ 航空写真に切り替えると棚田の全景を見れますよ!公共交通 | JR木次線八川駅下車、奥出雲交通バス馬木行きで「大原」バス停下車、徒歩3分 |
自動車 | 松江市内から国道432号線を経由、国道314線を南下し八川駅を目指す。八川駅前を右折し県道49号線に入り旭公民館手前。松江市内から約1時間 |
お問合せ
奥出雲町農林土木課:tel. 0854-52-2673
奥出雲観光文化協会:tel. 0854-54-2260