樫谷の棚田は、山裾を海に落とす壺神山の中腹にあります。昼間でも暗い、小型車がかろうじて通れるほどの細いつづら折りの山道を、この先に人家があるのか?と不安を覚えつつ進んでいくと剣高神社の石鳥居が現れます。そこを右に見て通過すると突然、目の前に隠れ里のような棚田空間が広がり思わず息をのんでしまいました。西向き、あるいは南向きに大きく3列に流れ下り、道路を挟んで十数段から数十段、なぜか時間を超えてそこにたどり着いた感覚にとらわれます。どうしてこんな雲海たなびく奥山に田が開かれたのか? 代々石積みの名人たちが炭を焼き、椎茸を作り、狩りをしながら繫いだ棚田であろうか?全部で200枚を超える枚数が、放棄田のほとんど見られない状態でそこにあります。
この棚田は最近までほとんど知られていませんでしたが、近年、地元の人々や写真愛好家らの粘り強い活動で人気のスポットになりつつあり、訪ねていただきたい棚田の一つです。
TANADAS掲載地
棚田オーナー制度
会 費:30,000円/1口(1年間) 1区画約100平方メートル
作業内容:田植え(6月)、草刈り(7月)、稲刈り(9月)
※田植え、稲刈りへの参加は必須
参加条件:田植え・稲刈りに参加できる方
作業特典:玄米25kg
●作業時におやつの提供あり
※その他、大洲産の新鮮な野菜・果物を贈呈
樫谷棚田保存会
特産品
鮎の一夜干し(棚田の登り口にある「直売所しらたきの里」で購入可)
周辺スポット
長高水族館、長浜大橋(通称赤橋)(車で40分)、蔵川の棚田(車で1時間)
温泉・宿泊
宿は旧大洲市市街地を中心に多数(問い合わせは大洲観光総合案内所へ)
基本情報
所在地 | 愛媛県大洲市戒川 |
枚数 | 257枚 |
耕作面積 | 3ha |
耕作率 | 100% |
標高範囲 | 470 〜 520m |
平均勾配 | 1/5 |
法面の構造 | 石積み(一部土坡) |
開発起源 | 南北朝時代 ※地区の北東にあった滝山城の築城年(1363年)から推測 |
水源 | 壺神山を源とする3本の沢 |
選定 | 無 |
保全団体 | 樫谷棚田保存会 |
棚田オーナー制度 | 有 |
駐車場 | 無 |
お手洗 | 有 |
アクセス
↑↑↑ 航空写真に切り替えると棚田の全景を見れますよ!公共交通 | JR伊予白滝駅下車、タクシーで30分(要予約)徳恵タクシー:0893-52-1238 |
自動車 | 松山自動車道大洲ICより国道56号、県道24号線経由で県道330号線に入る。案内板に従って進む。ICより26㎞ |
お問合せ
大洲市農林水産課:tel. 0893-24-1727
大洲観光総合案内所:tel. 0893-57-6655